一方、高度を1,000kmまで下げた低軌道衛星等などによる全世界をカバーする移動通信サービスの準備が米国等を中心にすすめられている。低軌道衛星は、電波出力が静止衛星の1,300分の1で済み伝送遅延も小さくパーソナル移動帯通信サービスに適している。反面、衛星のカバー範囲が狭まるので打ち上げる衛星の数は多くなる。中軌道衛星では、静止衛星と低軌道衛星の中間となる。表1-6と表1-7は衛星を用いた通信サービス計画の一部である。マルチメディア通信システムは地上側の通信設備を単純化し、家庭からメガビット級の高速通信を可能とするもので、インターネットを始めとするコンピュータネットワーク網構築の一環とされている。